加工業者
「昔の札幌ラーメン」を再現させるための最後の1ピースが「札幌黄」だった。
麺に「玉ねぎを練りこむ」という新しい加工法を開発した「オシキリ製麺」専務取締役(平成26年3月当時)の須貝昭博さん。札幌黄にたどり着くまでには、紆余曲折があったようだ。
「札幌黄や後継品種の『さつおう』じゃないとあの『甘さ』が出ないし、ほかだと玉ねぎ臭が強くなっちゃうんだよね。『美味いは甘い』と北大路廬山人が言ったと言われているけど、ただ甘いだけじゃなくて、野菜から出る甘みは優しい甘みなんだよ。」
「優しい甘みだから、最後の一滴までスープを飲み干せる。そうやって、スープを飲み干すことができるラーメンが、私が作りたかった『昔の』札幌ラーメンなんだよね。袋ラーメンの場合、スープだと札幌黄をたっぷり使えないから麺に練りこんで、昔のラーメンを再現したんだ。」